
三角持ち合い(トライアングル)のチャートパターンを覚えればトレードに生かせる事を知っていても、実際にどこのポイントを狙えば結果が出るのか迷ってはいないだろうか。又、それらの形を覚えたとして、三角持ち合いの基本とされているブレイクアウト手法のトレードしても思うような結果が出なかったり、毎回形が違ったりして、本当はどこのポイントを狙うべきなのか、悩んでいないだろうか。
三角持ち合いには、4つのチャートパターンがあり、ブレイクアウト手法の基本トレードとして成り立っている。
- 対称パターン(Symmetrical Triangle)
- 上昇パターン(Ascending Triangle)
- 下降パターン(Descending Triangle)
- 拡大パターン(Symmetrical Expanding Triangle)
だが実際にこれらのパターンを見つけても、ヘッドフェイク(騙し)にあって直ぐに損切になったりし、「このチャートパターンは使えないのではないか」と感じている方もいるだろう。そこで今回は、4種類の三角持ち合いのパターンをはじめ、これらに合うブレイクアウト手法や、トレードに向かないパターン、類似しているペナントのチャートパターンとの違いなど、基本的な事から応用する方法を解説していこう。
ぜひ、三角持ち合いのトレードに生かして欲しい。
Table of Contents
1.三角持ち合いとは
三角持ち合い(保ち合い)は、トレンドラインとレジサポラインを使ったコンティニュエーションパターン(継続)の一種とされており、トレンドの継続を示唆(分岐)するチャートパターンになっている。上昇トレンドになっている時に三角持ち合いのチャートパターンが出現したら、上昇が継続する可能性が高くなるし、下降トレンドでも同じような示唆として使われる。
コンティニュエーションパターンには三角持ち合いの他にも、
- Flag(フラッグ)
- Pennant(ペナント)
- Wedge(ウェッジ)
これらの3つのパターンが存在する。
ただし、フラッグなどのチャートパターンに比べ三角持ち合いの場合は、トレンドの継続だけでなく、新たなトレンドを作り出すNeutral Pattern(ナチュラルパターン)の意味も含まれている。私はこういった意味からも、三角持ち合いはコンティニュエーションパターンではなく、ナチュラルパターンの新規トレンド作り出すチャートパターンと考えている。
トレンド継続のみを目的としたフラッグ(ペナント・ウェッジ)などのコンティニュエーションパターンは押し目(戻り)のポイントを狙っていくのに対し、三角持ち合いのナチュラルパターンは、トレンド発生後に再度トレンドを作り出すので、ブレイクアウト手法がマッチしてくる。コンティニュエーションパターンのトレード方法に関しては『フラッグとペナントとウェッジのContinuation Patternを事例を交えて解説』を参考にして欲しい。
シンプルに分けるならば、リバーサルパターンのダブルトップ(ボトム)トリプルトップ(ボトム)がトレンド転換で、トレンド継続のフラッグなどのコンティニュエーションパターンがあり、新規にトレンドを作るナチュラルパターンという事になる。
2.三角持ち合いの出現時
では実際に、三角持ち合いが出現するのはどんな時だろうか。
トレンドの継続の示唆といっても、名称が「三角持ち合い」と呼ばれるように、三角持ち合いが出現しているタイミングは、買いと売りの明確なトレンドが発生している時ではなく、買いと売りが拮抗していたり、トレンドの方向感に迷っている時に出現するチャートパターンになる。
つまり、レンジと呼ばれるタイミングだ。
シンメトリカル・トライアングルとシンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルの場合は、レクタングルやボックスなどのように、値幅があるわけではなく、徐々に値幅が縮小していったり反対に値幅が広がっていくパターンで、どっちにブレイクするのか分からないという値動きで、ブレイクアウトしていった方向に追従していくのがマストになっている。
それに対し、アセンディング・トライアングルとディセンディング・トライアングルは、レジサポラインで価格が抑えられている一方で、高値(安値)が狭まっていくチャートパターン事だ。こちらも先ほどのパターンと同様にブレイクした方に追従していくのだが、レジサポで抑えられている方にブレイクしていくのがマストになる。
3.三角持ち合いのチャートパターン
ここまでの三角持ち合いのパターンを見ていると、「このチャートパターンではブレイクアウトをしておけば良い」と思うかもしれないが、それは半分正解で半分は不正解になる。なぜなら三角持ち合いには、ブレイクアウト手法に適しているパターンと、適さないパターンがあるためだ。
レジサポラインとトレンドラインで形成される、アセンディング・トライアングルとディセンディング・トライアングルはブレイクアウト手法に適すが、トレンドライン同士で形成される、シンメトリカル・トライアングルとシンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルは適さず、テクニカル分析に向いている。
ブレイクアウト手法に適す理由はこれらだ。
- ブレイクアウト手法には迷いが無い
- パターンが似ており再現性が高い
- トレンドが伸び易い
反対にブレイクアウト手法に適さない理由は、これらの逆の理由になる。
全ての三角持ち合いのパターンでトレードをしていけるのか?と言えばそうではないが、ブレイクアウト手法に合うパターンに絞ってしまえば、三角持ち合いのトレードはパターンが決まっており、非常にトレードがし易くなっている。FX初心者でもまずはこのチャートパターンを覚えて絞っていくことで、迷う事なくトレードができるというのも、大きなポイントだろう。
だがブレイクアウトというシンプルなトレード方法故に、ちょっとした違いが大きな差になってしまう。例えば、「ヘッドフェイク」と呼ばれる騙しに合ったり、まだ完全にブレイクしていない状態でトレードをしてしまって、一気に戻されてしまったりと、ブレイクアウトの基本を分かっていないと、手痛い結果になってしまう場合もある。
単純にローソク足が抜けたタイミングでトレードをしたからと言ってパフォーマンスが上がらないし、「なぜそのタイミングのトレードはしてもいいのか」などの具体的な理由が必要になってくる。これらの理由とチャートパターンさえ分かってしまえば、結果が出し易いのは言うまでもないだろう。
こういった意識され易いポイントは、多くの人が注目している。
4.4種類のパターン
三角持ち合いには4種のパターンがあるので、それぞれ解説していこう。
- 対称パターン(Symmetrical Triangle)
- 上昇パターン(Ascending Triangle)
- 下降パターン(Descending Triangle)
- 拡大パターン(Symmetrical Expanding Triangle)
この中で重要なのは、アセンディング(ディセンディング)トライアングルで、三角持ち合いの基本になってくる。
対称パターン
三角持ち合いと聞くと、このチャートパターンを思う浮かべる方も多いのではないだろうか。対称パターンのシンメトリカル・トライアングルは、高値と安値が徐々に狭まっていき、次第に三角の形になっている。高値は切り下がり、安値は切り上がるので、どこかのタイミングでぶつかる時がくるので、それがブレイクアウトのポイントとなる。
形だけで言えば、コンティニュエーションパターンのペナントとほぼ同じ形が、シンメトリカル・トライアングルだ。
シンメトリカル・トライアングルでトレードをしていく場合は、三角のブレイクアウトしていった方に追従するのが一般的だが、注意したいのは、高値(安値)共に意識されそうなラインが複数ある事だ。あくまで、三角のポイントをブレイクしただけなので、レクタングル(ボックス)になる可能性も残っている。むやみにブレイクアウト手法でトレードをしていくと、意識されるポイントで跳ね返されてしまうので、注意が必要になってくる。
上昇パターン
上昇パターンのアセンディング・トライアングルは、高値(レジスタンスライン)が抑えられている状態で、安値が切り上がっていく状態のチャートパターンになっている。安値を繋げばトレンドラインにもなるし、このレジスタンスラインを上にブレイクすれば、ブレイクアウト手法のトレードが可能になり、それまでは様子見になってくる。
このパターンの良いところは、安値が更新してレクタングルやボックスになろうと、高値だけを意識してブレイクアウトするのを待つだけなので、トレードし易いチャートパターンになる。
ただ単にブレイク後にトレードしていくのではなく、プルバック(戻し)を待ってエントリーをしていく事で、先ほどまでレジスタンスラインだったポイントがサポートラインに変わり、ストップ幅を狭められるというメリットも生まれる。
ローソク足が抜けたからといって直ぐにトレードするのではなく、アセンディング・トライアングルができるまでの、レジスタンスライン上のローソク足を見る事で、より精度の高いトレードが再現できる。レジスタンスラインにスパイクなどの意識されたプライスアクションがある場合は、それも抜けてからでないと、トレードをしていく事はできない。
下降パターン
先ほどのアセンディング・トライアングルとは反対の、下降パターンのディセンディング・トライアングルは、安値(サポートライン)が抑えられている状態で、高値が切り下がっている状態のチャートパターンになっている。アセンディング・トライアングルと同様に、レジサポラインを抜ければブレイクアウト手法が使えるので、それまでは様子見という事になる。
注意点に関しても、アセンディング・トライアングルと同じだ。
拡大パターン
前述した三角持ち合いのパターンが王道だとすれば、このシンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルはやや異質に映るかもしれない。というのも、このチャートパターンは、最初は小さな波形を形成し、徐々に高値と安値が切り上がったり、切り下がったりして三角を作っていくチャートパターンのためだ。
シンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルの場合は、どちらかにブレイクしてトレードをしていったとしても、ストップを入れる位置が難しく、決してトレードがし易いチャートパターンではない。このパターンは、実践向けのトレードで使うよりも、上位足を使った跳ね返り易いポイントのラインとして使うのがベストな選択肢になる。
対称パターンとペナント
対称パターンのシンメトリカル・トライアングルは、コンティニュエーションパターンのペナントと形がほぼ同じだ。人によってはシンメトリカル・トライアングルの事をペナントと言ったり、ペナントの事をシンメトリカル・トライアングルと言ったりする。
これに明確な基準は無い。
ただしペナントの場合は、トレンド継続の意味の押し目(戻り)で使われるのに対し、シンメトリカル・トライアングルは、新規でトレンドを生み出すという意味がある。形に大差は無いが、意味の違いを知っておくだけで、捉え方が違ってくる。
重要なのは、どのチャートパターンに属しているかではなく、「どのチャートパターンのどの部分ならトレードができて、どの部分は避けなければならない事を知っているか」これが大事になってくる。
それだけチャートパターンを細かく分析しようと、そもそもまったく優位性のないポイントでトレードをしてしまっては意味がないし、反対にチャートパターンの名前が違っても、トレードするポイントさえ分かっていれば、パフォーマンスに大きな影響はない。
対称パターンと拡大パターン
次に、シンメトリカル・トライアングルとシンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルの違いだが、これはボラティリティの差になる。シンメトリカル・トライアングルは最初が大きな波形だったのに対し、徐々に狭まっていくが、シンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルの場合は、入り口が小さく、徐々に大きくなっていくチャートパターンだからだ。
どちらにも共通しているのは、トレードには向かないパターンという事だ。ブレイクアウトと言っても、ストップ幅をどこに入れたら迷ってしまうし、それならばトレードに向いている、
- アセンディング・トライアングル
- ディセンディング・トライアングル
これらだけに絞った方が、パフォーマンスが安定する。
シンメトリカルパターン
同じ三角持ち合いと言っても、
- シンメトリカル・トライアングル
- シンメトリカル・エクスパンディング・トライアングル
- アセンディング・トライアングル
- ディセンディング・トライアングル
上の2つと下の2つは全く違うと考えていい。
5.ヘッドフェイクに掛かる理由
三角持ち合いのブレイクアウト手法のトレードをしていると必ずしも気になってくるのが「ヘッドフェイク」(騙し)の存在ではないだろうか。レジサポをブレイクし、それに合わせてポジションを持ったり、プルバックの戻しを待ってトレードをしているのにも関わらず、なぜか騙しに合って勢いよく返ってきてしまう。
こんな経験が1度はあるだろう。
先に結論を言ってしまうが、騙しを完全に防ぐ事はできないし、どんなに分析してもそのタイミングを知る事もできない。だが、なるべく騙しに合う確率を下げて、ブレイクアウトした方向にトレードをしていく方法はある。それをする為に必要なのが、「レジサポを正しく抜けているかどうかの確認」になる。
ブレイクアウト手法を使っているのだから、レジサポを見ていると言うかもしれないが、本当に見るべきは直近のレジサポやローソク足だけでなく、何度も止まっていたレジサポ上にあるローソク足の(ヒゲ・スパイク)のプライスアクションだ。これらを本当に抜けている状態でトレードをしていくのと、半分抜けている状態でトレードをしていくのでは、雲泥の差が生まれてしまう。
なぜなら、ローソク足のヒゲやスパイクが出ているという事は、反対のポジションを持っている人がいるためであり、これらを正しくブレイクアウトしていない状態では、その人達が全く焦らないからである。つまり、ポジションを投げ出さずに持っているため、騙しに合ってしまうし、意識され易いポイントは、反対のポジションを狙っている人も多いためだ。
個人投資家だけでなく、機関投資家などの資金力のある人達は、1度ブレイクさせた後に、一気に戻してストップを入れさせるというテクニックも活用できる。
それだけでなく、ブレイクアウト手法を狙っていく場合は、上位足を見ていった方がミスが少ない。というのも、下位足でブレイクしたらかといって上位足で意識されるポイントだったら、やはり跳ね返されてしまうし、値幅が無い状態ではリスクリワードのバランスが崩れてしまうためだ。
ブレイクアウト手法を使う時は、必ずこれらを意識する事で勝率を上げる事ができるし、もっと言うならば、無駄な損失を防ぐ事ができる。
6.シンメトリカル危険な理由
一般的に三角持ち合いのトレードと聞くと、シンメトリカル・トライアングルのブレイクアウト手法が基本とされているが、このトレードは交差するトレンドラインをローソク足が抜けたとしても、次々に意識される波形が出現するために優位性のあるトレードにはならない。
つまり、意識されるレジサポが毎回出現する。
トレンドラインを結んだ三角なので、当然そこには売買したエビデンス(証拠)が残っており、どれだけ良いポイントでトレードしたとしても、新たなレジサポを毎回意識したトレードになってしまう。それを回避するために、シンメトリカル・トライアングルの波形を全て抜けてからトレードをしていたのでは遅いし、リスクリワードがめちゃくちゃになってしまうのは、想像し易いだろう。
今が、三角持ち合いの状態になっているだけで、そのラインを抜けたからといって、ボックスやレクタングルになる可能性が0になった訳ではないのだ。緩やかな場合ならまだトレードが可能だが、均等に安値と高値が三角になっている場合は、危険なパターンになってしまう。
つまり、シンメトリカル・トライアングルでブレイクアウト手法は使えない。
それに比べて、アセンディング(ディセンディング)トライアングルはどうだろうか?レジサポを抜けた時点で、意識された波形は無いわけなので、トレンドが伸びやすい事が分かる。
7.実践 三角持ち合いのトレード
では実際に、どのパターンならトレードをしていっていいのか理解した所で、三角持ち合いのトレード方法を解説していこう。細かくチャートを分析していけば、複雑なトレードをしていく事もできるが、ここではなるべくシンプルに、尚且つ再現性が高いようなトレード方法にまとめていく。
三角持ち合いのブレイクアウト手法に合うのは、
- アセンディング・トライアングル
- ディセンディング・トライアングル
これらになるので、今回はアセンディング・トライアングル(上昇パターン)を例に解説していこう。ディセンディング・トライアングル(下降パターン)もトレードの方法としては同じなので、応用して参考にして欲しい。これらのステップは、ナチュラルパターンのトレードだけでなく、ダブルトップ(ボトム)などのリバーサルパターンにも、応用できるようになっている。
(1)アセンディング(トライアングル)を見つける
アセンディング・トライアングを見つける方法は簡単だ。
山の波形が何度も止まっているポイントにレジスタンスラインを1本引いて、安値が切り上がっているパターンが、アセンディング・トライアングになる。小さな波形でチャートパターンを確認するのではなく、客観的に誰が見ても波形と分かるような物を見る必要がある。
レジスタンスラインの引き方に関しては、実体に引くべきかローソク足のヒゲに引くべきか迷ってしまうかもしれないが、これにも絶対の正解はなく、「客観的に見て1番効いているいるポイントにラインを引く」のがベストになる。ただし、最高値の部分に引いてしまうと、ストップ幅が広くなってしまう場合があるので、注意が必要となる。
(2)レジサポを確認
アセンディング・トライアングのトレードで重要なのは、レジスタンスラインに何度も波形が止まっていなければならない。1つの波形だけではそのラインが本当に意識されているのか分らない。
今回の場合でいえば、3つの波形が止まっている事になる。
(3)レジサポのブレイクアウトを確認
“Step2”で止まっていたレジスタンスラインをローソク足がブレイクするのを待とう。この時、通常のローソク足ではなく、勢いのある大陽線(大緯線)などを使う事でよりトレードを優位に進められる。
ブレイクアウトといっても、レジスタンスラインに出来た波形のヒゲが完全に抜けるまではブレイクアウトにはならない。完全にヒゲやスパイクを抜けたのを確認しよう。これ以前にトレードをしてしまうと、ヘッドフェイクに合ってしまう。
(4)プルバック後IFO注文
完全にブレイクアウトをしたのを確認後、IFO注文を入れていく。
IFO注文といってもプルバック(戻し)を待っていかなければならない。どうしてIFO注文を使うのかといえば、ブレイクアウトしたローソク足で成行注文をしてしまうと、ストップ幅が広くなってしまうためだ。ストップはレジスタンスライン(現:サポートライン)の下に入れる必要があるため、成行注文では分の悪いトレードにんってしまうためIFO注文を使っていこう。
リスクリワードをどの位にするかにもよるが、報酬比率を上げる程、レジサポラインに引き付けてトレードしていく事になる。勿論、レジサポに引き付ける程IFO注文に掛かる確率が下がるため、この辺りのバランスは個人の好みになってくる。
(5)ストップ(リミット)
注文方法にIFO注文を使ったので、後は結果を待つだけだ。
8.ブレイクとラインが重要
三角持ち合いのトレードをする際に最も重要なのは、「ローソク足が完全にブレイクしているか」「レジサポがどれだけ意識されているか」「上位足に気にするべき波形はないか」という事になるが、アセンディング・トライアングに限らず、ブレイクアウト手法のトレード方法をやっていく中で、ヘッドフェイクは必ず付き合っていかなかければならない。
ブレイクアウト手法をやっていく以上、完全にヘッドフェイクを防ぐ事はできない。
それと、あまりに見過ぎてしまうのも危険だ。ブレイクしてから、直ぐにトレードせずにある程度伸び切った所で、IFO注文をしていっても、指値に掛からないし、最悪の場合は他の人達が決済をした後に指値に掛かり、もう意識されないレジサポでのエントリータイミングになってしまう。
早すぎず、遅すぎないタイミングがベストとなる。
さらに、どれだけレジスタンス(サポート)ラインが意識されているかが重要になってくる。例えば、レジサポ上に波形が1個あるのと、3個あるのでは、意識のされ方が違ってくる。意識されないラインという事は、ブレイク後のレジサポの跳ね返りに影響してくる。
多く波形がある程、強く意識されたかが分かる。
9.上位足とテクニカル分析
アセンディング(ディセンディング)トライアングルはブレイクアウト手法のトレードがマッチするのを分かってもらえたと思うが、シンメトリカル・トライアングルとシンメトリカル・エクスパンディング・トライアングルは、上位足を使ったテクニカル分析に向いている。予めトレーする時間足よりも上位足で、これらのチャートパターンにラインを引いておき、その付近ではトレードをしないように避けるために活用する方法だ。
つまり、トレードする際には、この間の値幅を狙えばいい。
普段5分足のトレードをしている方なら1時間足のシンメトリカル・トライアングルにラインを引いておけば良いし、4時間足などの中期足のトレードをメインにしているのであれば、日足や週足などのラインを引いておけば、三角持ち合いの流れに逆らわずにトレードができる。
間違ってもこれらのチャートパターンでブレイクアウト手法を使うべきではないし、もしトレードをするとなると、注意するべきポイントや確認する事項が増えるので、あくまでテクニカル分析の補助として活用するのをオススメする。これらのパターンに関しても、波形を小さく見るのではなく、客観的に見て、どの波形が意識されているかを見る必要がある。
10.まとめ
三角持ち合いのパターンには4種類あるが、活用すべき方法が2パターンに分かれる。
- ブレイクアウト手法用
- テクニカル分析用
それぞれチャートパターンの特性を生かすからこそ、メリットを享受できる。コンティニュエーションパターンとナチュラルパターン共に、「どのチャートパターンならトレードをしても良いのか」「どのパターンでのトレードは危険なのか」を知っておく必要がある。どれだけ良いポイントでトレードをしても、無駄なトレードをしてしまっては意味が無いので、パフォーマンスを向上させるためにも、毎回意識しよう。
これらを覚えてしまえば、トレード自体は再現性が高く、慣れてしまえば毎回同じようなトレードが可能なので、ぜひとも習得して欲しい。
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